都道府県連合パズル・ゲーム研究室

パズルやゲームに関する研究結果をアップしていく予定です。

カヴェルナソロ:海外の結果【200点】

ご存じない方もいらっしゃるかもしれないので紹介しておきます。Alex Rockwell さんという方の出された200点の結果です。

記事 → https://boardgamegeek.com/thread/1187325/real-magical-score-solo-game-200-points
動画 → https://boardgamegeek.com/video/87601/caverna-cave-farmers/200-point-solo-game


私も人に教えてもらうまで知りませんでした。解答の凄さもそうなんですが、何よりもカヴェルナソロのパズルとしての楽しさを伝えようとされている事に感銘を受けました。素晴らしい記事だと思います。^^本稿の最後に私のエクセルツール(日本語)で再現した画像も載せておくので、見たくない方はネタバレに注意してください。


記事の中で、ルールについて1つ重要な言及があります。ソロゲームにおいてはアクションスペースの品物は無限には積み上がらず、放っておくといずれ取り除かれることになりますが、その「品物の数量」に関する話です。ドイツ語の原文を英語に直訳すると、ここは "6 or more"(6以上)となるそうなのですが、実際は "more than 6"(6より多い)と訳されているとのことです。つまり、本来のルールだと累積スペース補充前の判定時に品物が6つあったらルビーを使わないと強制的に空になってしまいますが、英語版では引き続き空にならずに積み上がっていくことになります。日本語版も「7つ以上」となっているので、英語版と同様です。(※1

私も上記の事実はまったく知らなかったので、これまでは日本語の説明書に従って6つ累積はOKのルールでやっておりました。これがダメになるとルールとしてはより厳しくなるので、得点は出しにくくなると思われます。仮に誤訳であっても既に世に出回っている以上は意味づけがされてしまっていると思うので、以後このブログにプレイ結果をアップする際にはどちらのルールでやったかを明確に記載するようにします。


最後に、前回の私の結果と比較したときの反省点をまとめておきます。カヴェルナって本当に奥が深いですね。^^

・宿泊室を利用するルートの検討不足。実際、初めから自宅作業に直行すれば有効利用できるのを見落としていた。早期増員2回、+3金を得られるのが2回は強い。

解説6で「自宅作業は探索で部屋を作るよりも弱い」と述べたが、自宅作業の効果は常に一定のため、資材の積み上がらない序盤ではむしろ相対的に強いアクションだった。その意味でも序盤に自宅作業を繰り返すのは弱い手ではない。

・家具製作所や石材採掘所といった必須の部屋をさっさと作り終えてしまうことで中盤の手の制約がなくなり、溜まった資材を取ったりさらに有効な部屋を作ったりする余裕が生まれる。

・鉱石はまとめて取ってから武装したほうがアクション効率自体は良いので、この観点でも序盤の部屋作りを自宅作業でつなぐことは正当化される。

・初めから武装しないとレベルアップは遅れるが、羊飼育のアクションで柵を作りつつルビーで猪も牛も繁殖できるので、まったく問題なかった。

・羊飼育に2回に分けて通うと、探索で厩を作る必要がなくなる分は得。

・初めから武装しないと野菜を早期に取れずに種まきは遅れるが、その分は宿泊室で増えた手数でもって終盤に十分取り返せる。


そもそも資材累積6つがダメなルールの場合、初めから武装して鍛冶工に通いつめていると中盤に手数が足りなくなって資材が溢れてしまうと思われるため、このルート自体選択肢に入りづらいかもしれません。手が絞られるという意味では、最適化パズルとしては原文ルールのほうが易しいのかもしれませんね。^^(それでも十分難しいでしょうが。)


更新に成功したので、次回はその結果をアップします。


※1:紹介した記事が書かれたのが2014年6月13日、私が日本語版のカヴェルナを購入したのが2015年の頭なので、それ以降に修正されているかどうかについては存じ上げません。

 

Mr. Alex Rockwell:200点

カヴェルナソロ完全版用【200点】