都道府県連合パズル・ゲーム研究室

パズルやゲームに関する研究結果をアップしていく予定です。

グレートウエスタントレイル:基本戦略考察3【技師】

技師の効果に関する論理的考察です。まずは相関図から。


相関図【技師】


図の赤い部分が、技師の絡む領域です。技師の直接的な効果は列車の進行オンリーであり、列車を通してゲーム内でさまざまな恩恵をもたらしてくれます。それには以下のようなものがあり、ゲーム展開や目指している方向性によって、利用するものやそうでないものなどさまざまです。

① 補助アクションを利用してデッキ圧縮が可能になる。
② 補助アクションを利用して証明書を増やせるようになる。
③ 出荷にかかる輸送費を軽減できる。
④ 駅をアップグレードすることで得点が得られる。
⑤ 同、駅長タイルを獲得できる。
⑥ 奥のほうの駅をアップグレードすれば、黒い枠のマスにあるディスクを解放できる。


①~③ は、どれも出荷時における将来的なメリットです。④ の駅の得点はアップグレードした時点で入りますが、手前のほうの駅は得点が低く、それ自体に戦略的価値はあまりありません。奥にある高得点の駅は魅力ですが、到達できるとしても終盤です。⑤ の駅長タイルは、物によっては獲得した時点で既に高得点が約束されているものもありますが、一般にはゲームが進むにつれて条件が満たされて得点が上がっていきます。

このように、技師から派生する列車絡みの効果にはあとから得点が入るものが多く、最初は他のプレイヤー(特にカウボーイ側)にリードを許すことになります。なので、いかにして終盤にまくるのかの計画が大事になってきます。


一つカウボーイ側との大きな違いは、牛購入のようなお金のかかる必須事項がない点で、浮いたお金を自由に使って発展していけるのは利点です。(その分得点は入らない。)筆者は「職人+建物」に投資してアクションを強化するのがベストだと考えていますが、それも含めて計画が重要です。

 

以下、技師の人数別の考察です。技師は「人数分の歩数列車が進む」というシンプルな効果ながら、人数の違いによって繊細にできる事が変化するのが面白いと思っています。列車にさまざまな役割を持たせたゲームシステムの賜物ですね。^^


・1人

列車を進めようとするだけ損な状況。


・2人

最低限、輸送費を軽減できるくらいには列車が進む。また、デッキ圧縮や証明書の増加もかろうじて可能。ただしアクションとしてはまだまだ弱いので、頻繁に踏んでいるようだと厳しい。手前のほうの駅長タイルを狙えれば吉。


・3人

技師戦術が働き始める最低ライン。デッキ圧縮をしながら列車を進められるが、サンフランシスコの先へ踏み出せるほどのポテンシャルはない。駅長タイルは序盤から技師の数でリードすれば概ね目当ての物を取れるが、技師を駅長にして2人になってしまうとその後の列車の進行に影響してやや弱いので、4人にしてから取れればベスト。手前のほうの駅にある駅長タイルはタイミングが合いづらく、取るべきかどうかの判断が難しい。


・4人

技師戦術が安定する。特化するなら早期に4人を目指したい。4人目を駅長にして、再度雇うのを繰り返せると強い。前半の5つの駅の間隔も4歩なので、一手で駅から駅へと移動できる。列車はサンフランシスコを越えられるが、奥の駅はその先1~2個くらいがやっと。実際、奥の駅の間隔は5歩のため、4人のまま進んでも効率が悪い。奥の駅を狙うなら5人目を雇うべし。


・5~6人

ガチで駅の得点を稼ぐための布陣。一番奥まで行くには、なるべく早く5人以上にしたい。建物10bと併用すればより確実。9aを利用して出荷点を稼ぐのもよい。